【インスタだけでは勿体ない】多様化するインフルエンサーマーケティング事例と分類

マーケティング 2017.06.08

インフルエンサーマーケティングは、必ずしも有名人のインスタグラムで自社の商品やサービスを投稿してもらうことではありません。

インフルエンサーマーケティングとは?

プロモーションプランニング企業のエスピーアイが提供する用語集によると、

インフルエンサー・マーケティングとは、商品やブランドがターゲットとするコミュニティやセグメント内において、周囲に影響を与える人物を見つけ、彼らに対して一次的にアプローチする方法。オピニオンリーダーや専門家を介し、好意的なメッセージが周辺に広がることを意図している。背景としては、BlogやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの普及により、一般消費者の発信活動が盛んになったこと、かつ企業側もインフルエンサーの探索が以前に比べ容易になっていることが挙げられる。

 

と説明されており、簡単に言えば「周囲に影響を与える人物」による「インターネットでの拡散」となります。

現状インフルエンサーマーケティングは「企業に依頼された商品やサービスをインスタグラムで紹介する」という形が主流になっていますが、これは一つの手法でしかありません。

今回は、現在ウェブプロモーションとして注目されるインフルエンサーマーケティングについて、分類、活用方法、またその効果や事例についてご紹介いたします。

 

インフルエンサーマーケティングの分類

 

キャスティング方法についての2分類

企業は、消費者に伝えたいメッセージを決定したのち、インフルエンサーマーケティングはスタートします。

インフルエンサーマーケティングでは、まず、「周囲に影響を与える人」をキャスティングするところから始まります。

ここで重要なのは、インターネット上で「拡散力を持つ人」をキャスティングするのではなく「影響力を持つ人」をキャスティングする点です。無作為にインフルエンサーを選んでしまった時点で、失敗です。企業が”メッセージを届けたい消費者に影響を与える人物”を見つけることです。

インフルエンサーマーケティングにおけるキャスティング(影響力を持つ人の見つけ方)には2パターンあります。

  1. 交渉型キャスティング(ダイレクト)
  2. 募集型キャスティング(リクルーティング)

です。

フォロワー数とキャスティング方法

1.交渉型キャスティング(ダイレクト)

交渉型キャスティングとは、あらかじめ指定されたインフルエンサーに直接プロモーション依頼を打診するパターンです。(企業→インフルエンサー ※企業がインフルエンサーを指名)

フォロワーの多いインフルエンサーのキャスティングの場合の多くはこのケースであり、芸能事務所に所属しているタレントやモデルである場合も多く見られます。広告主としては、ターゲットとの親和性や、影響範囲の予測が可能となります。一般的な4マス広告の際のキャスティングと大きく差はありません。

▲武居詩織さん、あわつまいさんのインフルエンサー広告事例(両者ともにモデル事務所HOLIDAY所属)

 

応募型キャスティング(リクルーティング)

応募型キャスティングとは、企業が拡散したい情報と、報酬を公開し、プロモーションの協力者となるインフルエンサーを募集するパターンです。(インフルエンサー→企業 ※インフルエンサーが企業の募集に挙手)

インフルエンサーは、自身のメディア(SNSやブログ)で情報を拡散する対価として、報酬を得ることができます。
交渉型キャスティングと比べると、比較的フォロワーの少ない一般人に近いインフルエンサーのキャスティングの場合はこのケースが選択されます。

絶大な影響力を持つ一人をキャスティング(交渉型キャスティング)するのではなく、一人当たりの影響力は小さいインフルエンサーを、多数キャスティングすることを目的とします。

▲数千人以上フォロワーを持つ一般インフルエンサーが企業のプロモーションに参加

どちらのキャスティング方法を選択するかは、都度プロモーション目的によって判断する必要があります。

インフルエンサーマーケティング戦略の分類

キャスティングはインフルエンサーマーケティングにおけるパートに過ぎません。重要なのは、インフルエンサーが投稿する内容や投稿先、実成果への貢献です。

「インフルエンサーマーケティング=インスタグラムでの拡散」が主流となっていますが、効果を最大化するためには、多様化するインフルエンサーマーケティングの全体像を理解するべきです。

インフルエンサーの情報発信によって、サービスの注意や関心を高め、結果として売上UPに繋がることを考えなければなりません。

インフルエンサーマーケティングの9分類

インフルエンサーマーケティングを9つのカテゴリに分類してみました。

現在一般的にインフルエンサーマーケティングと呼ばれている分類は【1】【2】が多い印象がありますが、上へ、右へ、行けば行くほど高い効果が見込めると考えています。

事例で紹介します。まずは【1】、

【1】SNSでの発信を目的としたキャスティングのみ

SNSでの拡散だけが目的化してしまうインフルエンサー活用はやや勿体ないかもしれません。フォロワーの多いインフルエンサーをキャスティングするものの、フォロワーの態度変容を起こさせるための、コンテンツのクオリティーまで練られていない投稿は、日常の投稿と大差がありません。さらに広告であることはフォロワーは認識しており、通常のエンゲージメント(いいね数)に比べて低くなってしまいがちです。

 

【2】SNSの特徴を捉えたクオリティーの高い投稿

同じ時計ブランドの別インフルエンサーの広告事例を紹介ます。インフルエンサー(作者)が、フォロワーに対して期待されている内容まで品質が高められています。

この場合はインフルエンサーが日常的に投稿している<可愛いイラスト>という特徴を、そのまま広告クリエイティブに投影することができており、前後の投稿との違和感を極力排除するための努力を垣間見ることができます。

【3】一過性で終わらない中長期的なインフルエンサー契約

インフルエンサーで散見されるのが、急に広告内容の投稿が行われる点。フォロワーからすると「本当は使ってないでしょ。」とツッコミたくならざるをえません。

インフルエンサー自身が愛情を持っている商品やサービスであることが、フォロワーに伝わることで、注意と関心を生まれます。そのためには、同じインフルエンサーと継続した契約を結び、複数回且つ頻繁に商品やサービスを投稿してもらう必要があります。

ユニクロやナイキ、ファッションブランドのインフルエンサー活用では、その特徴が多く見られます。

▲2016年11月25日の投稿

▲2017年5月10日の投稿

【4】クロスメディア展開でインフルエンサー活用を資産化

ブログや外部メディアでインフルエンサーを活用するメリットは以下2点あります。

  1. SEO:消費者が探しやすい状態を作り出せる
  2. ブログや外部メディアの内容を更にSNSで拡散可能

1について。
タイムラインと呼ばれる通り、SNSとユーザーの接点はその時、一瞬でしかありません。更に言えば、SNSで注意や関心が高まったとしても、タイミングが合わず商品やサービスの購入には至らないことも考えらます。そんなフォロワーが、商品やサービスを改めて購入しようとする場合、GoogleやYahoo!で検索し探しますが、SNS上の投稿に辿り着くことはありません。
消費者が探しやすい場所に、商品やサービスを残すためには、ブログや外部メディアである必要があります。

2について。
インフルエンサー契約の際に、<ブログや外部メディアでの広告契約>に合わせて<その広告をSNSで拡散する契約>もセットで約束することは難しくありません。自ずとブログや外部メディアでの露出に加えてSNSでの拡散も実現可能となります。

ここで取り上げるamazonのインフルエンサーマーケティング事例は、クロスメディア展開、クオリティーの高さ、ボリューム(コンテンツ本数)、いずれも優れています。

ゲーム好きな犬山紙子さんそインフルエンサーとしてキャスティング、3ヶ月程度に渡って継続的にインタビュー記事を制作、記事中に自然の流れで現れる商材、ご自身のブログやSNSでの拡散など、丁寧な設計が施されています。

 

多様化するインフルエンサーマーケティング事例と分類まとめ

インフルエンサーのキャスティングやブッキングだけを切り取っても、企業側の目的によって選び方を考える必要があります。そして、インフルエンサーを活用して、消費者にどの様な形でメッセージを届けるか、という点に関しても目的や予算感によって選択肢は複数存在します。

弊社パンタグラフではインフルエンサーマーケティングの最適化についてもお手伝いさせて頂いておりますので、お困りの際は、お気軽にお問い合わせください。

 

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