2023年最新!イマドキ大学生100人にスマホアプリ調査
その他 2023.07.31
アプリ開発やサービス開発に従事している皆様の中には、現代の大学生がどのようなアプリを利用しているのか、またどんなアプリが求められているのかに興味を抱いている方もいらっしゃることでしょう。
この記事では、2023年現在の大学生100人を対象に行ったアンケート調査の結果に基づいて、最新版のスマホアプリの利用状況をご紹介しています。
現代の大学生のアプリ利用のトレンドの把握や、19~22歳のニーズを理解する上で、この記事が手がかりとなれば幸いです。
目次
イマドキ大学生100人にスマホアプリ調査を実施!
19〜22歳の大学生100人を対象に、普段利用しているスマホアプリを調査しました。この調査は、学生限定のLINEオープンチャットや大学のコミュニティを通じてデータを収集し、集計結果をSNSやエンタメ、決済などのジャンル別に分類たものになります。
下記は、Googleフォームにおける調査結果の一部を抜粋した画像です。
回答者の性別は、男性58人、女性41人、無回答1人でした。
この調査では、大学生のスマホアプリ利用の傾向や好みについて興味深い結果が浮かび上がりました。ここからは、集計結果とそれに基づいた分析を詳しくご紹介します。
大学生の間ではiPhoneが大人気
調査対象の大学生100人のスマホのOS利用状況を調査したところ、iPhoneの利用率が85%、Androidが15%であることが明らかになりました。
これにより、大学生の間ではiPhoneが圧倒的な人気を誇っていることが分かります。
日本人の全世代におけるスマホの利用率を調査した結果では、iPhoneの利用率が約70%、Androidが約30%というデータがあります。(参照:https://gs.statcounter.com/os-market-share/mobile/japan/#monthly-202205-202305)
つまり、大学生は他の世代に比べてiPhoneの利用率がより高い傾向にあると考えられます。
2018年と2022年にパンタグラフで行なった調査でも、大学生のiPhone利用率は9割を超えており、大学生の間でiPhoneの人気が継続していることが示されています。
過去の調査結果は以下からご覧ください。
イマドキ大学生の利用スマホアプリ・ホーム画面傾向を大調査!2022年版
イマドキ大学生100人のスマホホーム画面を大調査!!2018年版
3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が人気
大学生100人にスマホのキャリアを調査したところ、最も利用率が高かったのはドコモでした。調査の結果、ドコモの利用率は34%、ついでauとソフトバンクがどちらも20%でした。これにより、3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の合計利用率は70%を超え、人気がうかがえます。
3大キャリア以外では、UQモバイルが9%、ワイモバイル(Y!モバイル)が7%の利用率でした。
一方、総務省のデータによると、全世代におけるキャリアシェアの比率は、NTTドコモ(ahamoを含む)のシェアは約36%、KDDIグループ(UQモバイル・povoを含む)のシェアは約27%、そしてソフトバンクグループ(Y!モバイル・LINEMOを含む)のシェアは約21%です。このデータと今回の調査結果は比較的似た傾向を示していると言えます。(参照:https://www.soumu.go.jp/main_content/000877866.pdf)
以上の結果から、大学生においても他の世代と同様に、3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が高いシェア率を誇ることがわかりました。
人気SNSアプリランキング
人気のSNSアプリランキングではLINE、Twitter、Instagramが圧倒的な利用率を誇っています。特にLINEは100%の利用率を獲得し、他の2つのSNSアプリも90%を超える利用率を示しました。
この結果から、大学生にとってSNSは必需品といえる存在となっていると言えます。SNSを通じてコミュニケーションを取り、情報を共有することは彼らにとって欠かせない要素となっています。
大学のゼミ等で活用される「Slack」がランクイン
調査の結果、「Slack」が利用率40%を超えて4位にランクインしています。
「Slack」は、従来のメールに代わるメッセージプラットフォームとして広く普及しています。その特徴的な機能や使いやすさが、大学生を中心に支持されています。グループチャットやチャンネルの作成、ファイルの共有など、多様な機能が提供されており、効率的なコミュニケーションを実現しています。
大学のゼミ等での活用においては、グループ内でのタスク管理や資料共有、議論の記録などに活用されることが多いと考えられます。複数の人が参加するプロジェクトや共同作業において、リアルタイムなコミュニケーションが重要とされる現代の大学生活において、Slackの存在は欠かせないものとなっているでしょう。
位置情報を共有できるSNSアプリも人気
調査結果によると、「whoo」と「Snapchat」が位置情報を共有できるSNSアプリとして一定の利用率を示しています。具体的には、「whoo」の利用率は20%であり、また「Snapchat」の利用率も14%となりました。これはまずまずの利用率と言えます。
位置情報を共有できるSNSアプリの需要は、友達や知人とのリアルタイムな集まりや待ち合わせ、地理的な情報の共有などに関連しています。お互いの位置情報を把握することで、実際の行動やコミュニケーションをよりスムーズに行うことができるため、その需要は存在しているのでしょう。
また、昨年度まで40%の利用率を誇っていた「Zenly」がサービスを終了したことで、他の位置情報共有アプリを使う人が増えた可能性もあります。
以上のように、位置情報を共有できるSNSアプリにも一定の需要があり、その中でも「whoo」と「Snapchat」が利用率を獲得していることが明らかになりました。大学生はリアルタイムな情報共有や交流を目的に、これらのアプリを積極的に活用していると言えます。
人気画像・動画編集アプリランキング
SODAが全体の2割ほどで圧倒的に人気でした。以下は近差でした。CapcutとInShotは高度な動画編集が可能なアプリで、Picsartはオールマイティな定番の画像編集アプリです。
1位はナチュラル加工が可能なSODA
大学生が使うアプリのランキングについて考察します。
SODAは自然な加工ができることが人気の理由と考えられます。加工アプリは種類が豊富にありますが、SODAは特にナチュラルな「フィルター機能」が特徴です。その他にも、顔のパーツが加工できる「ビューティー機能」や血色感をプラスできる「メイク機能」など、様々な加工機能が搭載されていることで大学生の利用率が高いのではないでしょうか。
Inshotはトランジションなど、映画編集ソフトで使われるような高度な動画編集が可能なアプリです。高性能なパソコンを使わなくても、スマホ1台で手軽にクリエイティブな動画を制作できることで人気を博しているのではないでしょうか。
Picsartは写真編集の定番アプリであり、その多機能性が最大の魅力となっています。大学生はレトロな懐かしい風景やエモーショナルな編集など、SNSで注目を浴びるための写真編集を行っているでしょう。万能な編集機能を持つことから、幅広いスタイルの写真作品を作成できることが人気の一因となっています。
iMovieはロゴのない動画を編集できる無料アプリとして人気です。大学生はプレゼンテーションやプロジェクトのために動画制作を行うことが多く、ロゴのない動画編集が可能なiMovieは重宝されています。
CapCutはTikTokとの連携があり、昨年から人気を集めています。大学生はSNS上でのクリエイティブな動画コンテンツの制作に取り組んでおり、TikTokとの連携によってCapCutの利用が増えた可能性があります。
1位のSODAでも利用率は21%となり、人気SNSアプリと比べると利用率は低くなりました。しかしSODAの他にも利用率が約15%のアプリが複数あることから、画像・動画編集アプリは大学生からまずまずのニーズがあるとも言えるでしょう。
人気エンタメ系アプリランキング
人気のエンタメ系アプリランキングでは「YouTube」が圧倒的な利用率を誇り、95%の利用率を獲得しています。
「YouTube」に続く順位では、「Amazon Prime」と「Abema TV」が高い利用率を示しています。これらのアプリは、映画やドラマ、バラエティ番組、アニメなど、さまざまなエンターテインメントコンテンツを提供しており、幅広いユーザーに支持されています。
さらに注目すべきは、昨年はランク外であった「TVer」が初めてランクインしたことです。若者のテレビ離れが進んでおり、テレビでエンタメを楽しむことはほとんどなくなっています。代わりに、見逃し配信やオンデマンドで番組を楽しむことが主流となってきています。この傾向に合わせて、「TVer」が人気を集めていると考えられます。
音楽に関しては、変わらず「Apple Music」が高い利用率を維持しています。音楽ストリーミングサービスの人気は依然として高く、ユーザーは手軽に好きな音楽を聴くために「Apple Music」を利用しています。
以上の結果から、エンタメ系アプリランキングでは「YouTube」が圧倒的な利用率を誇り、その他のアプリも幅広い層に支持されています。若者のテレビ離れや音楽ストリーミングの普及など、エンタメの消費スタイルの変化が反映されていることがわかります。
大学生利用のカギはコスパ
大学生のエンタメ系アプリ利用における重要な要素は「コスパ」だと考えられます。昨年と比較しても、 アプリの顔ぶれはほとんど変わっておらず、コスパの良いアプリが人気でした。
例えば、「Amazon Prime」は月額500円で1万本以上のアニメや映画が見放題というコスパの良さがあります。大学生はリーズナブルな価格で多彩なコンテンツを楽しむことができるため、人気を集めています。
また、「Apple Music」も大学生向けに学割プランを提供しています。基本料金は月額1,080円であるのに対して、大学生であれば月額580円で利用することができます。1億曲以上の音楽をフルで再生できるため、音楽好きな大学生にとって魅力的な選択肢となっています。
大学生はエンタメ系アプリを利用する際に、予算の制約からコスパを重視する傾向があります。コスパの良いアプリは大学生の間で人気を集めており、その需要が高いことがわかります。
結果からも、予算を抑えながら多彩なコンテンツを楽しめる「Amazon Prime」や「Apple Music」などが、大学生に支持されていることがわかります。
人気決済アプリランキング
人気の決済アプリランキングでは、昨年と同様に「PayPay」が最も人気であり、79%という圧倒的な利用率を誇っています。
「PayPay」が人気を集める理由の一つは、送金の手間が少ないことです。割り勘などの支払いをする際に、他の決済アプリに比べて簡単で使いやすいと評価されています。このため、割り勘目的で決済アプリを利用する人にとっては、最も便利な選択肢と言えるでしょう。
さらに今年の4月には新たにグループ支払い機能が追加され、複数人での割り勘がよりやりやすくなりました。
他の決済アプリに関しては、自身が良く使うサービスや、自身のスマホのキャリアと連携しているものを使う人が多く、利用率も大きく分かれています。現代の社会ではキャッシュレス化が進んでおり、決済アプリはますます重要な存在となっているので、今後「PayPay」以上に普及するものは登場するのか、注目です。
以上の結果から、人気決済アプリランキングでは「PayPay」が最も人気であり、その利便性と手続きの簡単さが大学生に支持されています。割り勘などの支払いをスムーズに行いたい人にとって、使いやすい決済アプリとして高い評価を受けています。
大学生のおよそ3割は交通系電子マネーをスマホに!
昨年も決済アプリの調査を行いましたが、今回はモバイルSuica・モバイルPASMOの項目を追加してアンケートを実施しました。その結果、約3割の大学生が交通系電子マネーをスマートフォン上で利用していることが分かりました。
モバイル交通系電子マネーは、クレジットカードと連携してオートチャージすることができるため、残高不足でのトラブルを避けることができます。また、スマートフォン一台で完結するため、大学生が通学に電車やバスを利用する際に便利なサービスとして利用されています。
以上の結果から、通学や外出時に公共交通機関を頻繁に利用する大学生にとって、交通系電子マネーは重要なアプリとなっていることがわかりました。
人気ショッピングアプリランキング
人気のショッピングアプリランキングでは、「Amazon」の利用率が87%と、圧倒的な人気を誇っています。
「楽天市場」や「ZOZOTOWN」も約50%の利用率を誇っており、多くの人がこれらのショッピングアプリを利用していることが分かりました。
フリマアプリの中で唯一のランクインとなった「メルカリ」は、55%と非常に高い利用率を記録しました。メルカリは中古品の売買を手軽に行えるため、多くの人が利用しているようです。
ランキング全体を通して、「Amazon」や「楽天市場」など幅広い商品ラインナップを誇る総合ショッピングサイトや、「ZOZOTOWN」、「shein」などのファッションサイト、フリマアプリが大学生の間で人気であることがわかりました。
女子大生の利用率が高め
各アプリの利用率を男女別に集計すると、特に女子大生の利用率が高いことがわかりました。下の画像のピンクの部分が女性、青色の部分が男性の数値を表しています。「Amazon」は男性に広く利用されていたものの、それ以外のアプリでは全て女性の利用率が高いという結果になりました。
特に注目すべきは、ファッション通販アプリの利用率です。男性の「shein」の利用率は約7%程度に留まりますが、女性の利用率はそれぞれ約40%と非常に大きな差があります。男女を問わず人気がある「ZOZOTOWN」も、男性の利用率が約40%、女性の利用率が約50%と、女性の方が利用率が高い結果でした。これは、女子大生がファッションに関心を持ち、オンラインでのショッピングを積極的に活用していることを示しています。
以上の結果から、女子大生はショッピングアプリを積極的に利用していることがわかりました。特にファッション通販アプリにおいては、女性の利用率が非常に高く、彼女たちがファッションアイテムの購入や最新のトレンドを追求するためにアプリを活用していることがうかがえます。
人気ゲームアプリランキング
1位は10票で「雀魂」という麻雀アプリ、2位は5票でモンスト 、同率3位は4票でパズドラとツムツム、同率5位は3票でポケモンGO、ウマ娘でした。
1位の雀魂は近年人気が上昇しているようです。一方、モンストやツムツム、パズドラなど昔から人気のアプリもランクインしています。
2015年に調査したスマホアプリ調査でも、これらのゲームアプリが利用されていました。
ポップになってとっつきやすくなった麻雀アプリ「雀魂」
「雀魂」という麻雀アプリが10票獲得で1位でしたが、他の麻雀アプリも1票入っていました。何がきっかけで馴染みのない麻雀が人気になったのか気になります。
モンスト (モンスターストライク)は、10年以上前から人気で使われているアプリで、ホットなアニメなどとコラボが多いことが、人気な理由だと考えられますね。「スクロール」操作により敵を倒すという操作感に中毒性があり、根強い人気があるのではないでしょうか。
パズドラはモンストよりも前から人気があり、現在も多くの大学生に親しまれています。ツムツムやポケモンGOも、学生にスマホが普及した当初から人気が継続しています。
今回は同率順位のアプリが多く、割合だけ見れば量が少なく思えるかもしれませんが、回答数を見れば麻雀アプリが人気であったこと、昔から使われているアプリは常に上位にいることがよくわかりましたね。
これが2023年の大学生平均スマホホーム画面だ!
2023年の大学生スマホ調査を基に、大学生の平均的なスマホ画面を再現しました。
昨年調査した時(2022年)とあまり変化はありませんでした。しかし、昨年はランクインしなかったアプリで今年ランクインしたものもあります。年ごとのスマホアプリ調査を行うことで大学生のトレンドを知ることができるでしょう。
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