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BtoBマーケティングとは?戦略・実施方法・考え方を成功事例を基に解説

マーケティング 2025.07.16

BtoBマーケティングとは?戦略・実施方法・考え方を成功事例を基に解説

自社製品・自社サービスを企業向けに売り込みたいものの、「BtoBマーケティングの方法は?」「BtoBマーケティングの成功に必要な施策や考え方は?」などの疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

BtoBマーケティングの成功には、WebSNSなどを使用した流入経路、顧客との関係を築くナーチャリング(顧客育成)が必要になります。

そこで今回は、BtoBマーケティングの概要や実施手順、顧客育成の方法などを解説します。この記事を読むことで、成功事例を基に、自社に適したBtoBマーケティング施策を進めることができるので、ぜひ参考にしてください。

BtoBマーケティングとは?

最初に「BtoBマーケティングの概要」と「BtoCマーケティングとの違い」を解説します。

BtoBとは企業×企業のマーケティング

BtoB(Business to Business)とは、企業同士の取引を対象としたマーケティング活動を指します。自社製品や独自サービスを提供する企業が、別の企業を顧客として取引を行う際に活用される戦略です。

企業同士の取引は、明確な利益や得られるメリットを買い手の企業に伝えることが重要なので、打ち合わせの機会を得られるよう、企業間の信頼関係の構築が必要です。

BtoCとの違い:BtoCは企業×個人のマーケティング

BtoC(Business to Consumer)は、企業が個人消費者を対象に製品やサービスを提供するマーケティングです。BtoCは、購入の意思決定が短期間で完了することが多く、感情的な要素が購買行動に影響を与える傾向があります。一方、BtoBでは、企業目線の合理的な判断や長期的な視点が重視されます。

BtoBとBtoCの違いを一覧にまとめると、以下のようになります。

項目 BtoB BtoC
対象 企業(法人) 個人(消費者)
意思決定の
プロセス
複数の担当者や部署による共同決定 個人の感情や直感による決定が多い
購入前の期間 長期間(数週間〜数ヶ月) 短期間(数分〜数日)
購入単価 高額な契約が多い 比較的低額な商品が多い
顧客との
関係性
長期的な信頼関係が重要 短期的な取引が多い
取引の頻度 リピート契約や継続的な取引が多い 単発購入や頻度が少ない場合もある
購入の動機 企業の課題解決やROI(投資利益率)の向上 個人の感情や欲求(楽しさ、便利さなど)
営業活動 直接的な商談や提案が中心 広告やプロモーションが中心

BtoBマーケティングの実施手順【5ステップ】

BtoBマーケティングの実施手順【5ステップ】

BtoBマーケティングの実施手順は、主に以下の5ステップです。

▼ステップ1.集客経路の確立
▼ステップ2.リード情報を管理
▼ステップ3.リードの育成
▼ステップ4.必要リードの選択
▼ステップ5.商談・見積提示・受注

ここからは、それぞれの実施内容について、詳しく解説します。

ステップ1.集客経路の確立

BtoBマーケティングの最初のステップは、ターゲットとなる見込み顧客を集めるための集客経路を確立です。集客経路には複数のチャネル(情報やサービスを顧客に届ける経路)があり、それぞれのチャネルがターゲット層に与える影響は異なります。

企業が実施する主な集客経路は以下の通りです。

項目 内容・効果
Webサイト

・企業のWebサイトは、見込み顧客が最初にアクセスする情報源
・SEO(検索エンジン最適化)を活用し、検索キーワードで上位表示を狙う
・ホワイトペーパーや業界レポートのダウンロードページを設置し、顧客情報を取得

SNS

・LinkedInやX(旧Twitter)などで業界関係者とのつながりを強化
・業界ニュースを定期的に発信し、ブランド認知度を向上

イベント

・展示会/セミナー/ウェビナーなど、ターゲット層と直接交流できる
・企業間の信頼を構築した、対面コミュニケーションが成果に直結する

広告

・デジタル広告(Google広告やYouTube広告など)を活用し、ターゲット層にピンポイントでリーチ
・キャンペーンの目的に応じて、リード獲得や認知度向上を目指す広告戦略を設計

また、新規リードの集客には、リードジェネレーション(見込み顧客(リード)を集めるプロセス)の考え方が重要です。詳しくは、後述の「▼リードジェネレーション:顧客の集客・獲得」をご覧ください。

ステップ2.リード情報を管理

集客したリード(見込み顧客)情報を管理し、顧客の悩みや課題をヒアリングできる体制を整えることで、自社製品・サービスの強みを明確に伝えることができます。

リード情報の管理は、主に以下の方法が挙げられます。

管理方法 内容

顧客管理システム
CRM

・リード情報を一元管理
・連絡先情報や興味関心を記録
・過去の問い合わせ履歴も管理可能
・営業がリード状況を迅速に把握

リードスコアリング

CRMを活用してリードの行動を分析
Webサイト訪問頻度を分析
・ダウンロードしたコンテンツを確認
・スコアリングで見込み度合いを数値化
・優先リードを特定して営業効率化

ステップ3.リードの育成

リードナーチャリング(顧客育成)は、見込み顧客との信頼関係を深めるための重要なプロセスです。リードナーチャリングを行うことで、解決策を理解し、企業との信頼関係を強化できます。顧客が具体的な課題解決の手段を見つけることで、契約意欲を高められます。

以下の施策を組み合わせて、顧客の課題解決や関心を聞き出すことが目的です。

施策 内容
メールマーケティング

・顧客に情報や製品関連のコンテンツを送信
・定期的なメール配信で関心を維持
・パーソナライズメールで興味を引き出す
・ブランドへの信頼を築く

コンテンツ配信

・ブログ記事や動画を提供
・ホワイトペーパーを配信
・顧客の課題に寄り添う情報を発信
・信頼できる企業としての印象を強化

ウェビナー・セミナー

・業界トレンドをテーマに開催
・課題解決に役立つ内容を提供
・顧客と直接コミュニケーションを図る
・リードの課題を理解し信頼を深める

リードナーチャリングを成功させる考え方や実施内容は、後述の「▼リードナーチャリング:顧客との関係値の育成」をご覧ください。

ステップ4.必要リードの選択

リードナーチャリング後、購入意欲が高く、自社製品・サービスとの親和性が高いリードを優先的にアプローチする必要があります。このプロセスは「リードクオリフィケーション」と呼ばれ、以下の手法を活用して、効率的に必要リードを選択します。

選択方法 内容
行動データの分析

CRMやマーケティングオートメーションツールを活用
・顧客の行動データを詳細に分析
Webサイトの特定ページ訪問回数を確認
・問い合わせフォーム送信履歴を評価
・ヒアリングで契約意欲を確認

属性情報の評価

・会社規模や業界を考慮
・所在地などの属性情報を確認
・自社ターゲットに合致するかを評価
・契約につながりやすいリードを優先選別

営業との連携

・営業部門とリード情報を共有
・選別したリード状況を適切に把握
・フォローアップのタイミングを調整
・購入に進む体制を整備

リードクオリフィケーションを成功させる考え方や重要性について詳しくは、後述の「▼リードクオリフィケーション:顧客の選別」をご覧ください。

ステップ5.商談・見積提示・受注

リードを選択した後、面談の提案を行い、商談を進めていきます。このステップでは、顧客の課題解決につながる具体的な提案・見積提示を行い、最終的な受注を目指します。

商談を行う際の重要ポイントは以下の通りです。

重要ポイント 内容
商談の準備

・顧客の課題やニーズを事前に調査
・商談での提案内容を具体化
・解決策を明確に示し信頼関係を強化

見積提示

・予算要望に沿った見積を提示
・価格だけでなく価値やサービスの質を強調
・競合との差別化を図る

フォローアップ

・商談後に顧客の反応を確認
・必要に応じて情報提供や質問回答を実施
・顧客の不安を解消し受注につなげる

受注プロセスの簡素化

・契約手続きや納品をスムーズに進行
・顧客満足度を向上させる
・リピーターとしての関係構築を目指す

BtoBマーケティングで求められる顧客との関係構築

BtoBマーケティングでは、複雑な意思決定プロセスや長期的な取引が多いため、信頼関係を構築することで契約率の向上やリピート取引を促進できます。

BtoBマーケティングで求められる顧客との関係構築

ここからは、顧客との関係構築をする方法を解説します。

リードジェネレーション:顧客の集客・獲得

リードジェネレーションとは、見込み顧客(リード)を集めるプロセスのことです。リードジェネレーションは、自社製品や独自サービスに興味を持つ潜在顧客を発見し、顧客情報を獲得できる重要なマーケティング活動です。

見込み顧客を獲得することで、リードナーチャリング(顧客育成)や営業活動の活性化につながり、契約や収益に結びつくまでの道筋を明らかにできます。また、安定してリードを集める体制を整えることは、打ち合わせ実施や問い合わせ増加にもつながります。

リードジェネレーションを行う主な方法は以下の通りです。

項目 内容・効果
Web広告

Google広告やSNS広告を活用し、ターゲット層にピンポイントでアプローチ
・特定のキーワードやユーザー属性に基づいて広告を配信し、リード獲得を促進

SEO

・検索ユーザーが求めるコンテンツを分析し、上位表示を目指す
・ターゲット層が検索するキーワードからの自然流入を増加させる

SNS集客

X(旧Twitter)やInstagramなどを活用して業界関係者との接点を増やす
・業界ニュースやケーススタディを発信し、興味を引き出す

AIO
AI検索最適化)

Google検索結果の「AIの概要」に表示されるコンテンツを作成
FAQ形式で作成し、顧客の疑問を解決することで流入を獲得

リードナーチャリング:顧客との関係値の育成

リードナーチャリングとは、見込み顧客(リード)との信頼関係を構築し、購買意欲を高めるプロセスを指します。リードを集めるだけでなく、顧客が抱える課題に寄り添いながら、打ち合わせやメールのやり取りを続けて関係を深めていくことが目的です。

特にBtoBマーケティングでは、購買意思決定までの期間が長く、複数の関係者が関与するため、信頼関係を築くことが成果につながります。リードナーチャリングを行うことで、顧客と同じ目線で課題に向き合うことができ、契約率を向上させることができます。

リードナーチャリングを行う方法は、主に以下の2点です。

施策 内容
メルマガ配信

・顧客の関心に合わせた情報を定期的に配信
・製品やサービスに関連する有益な情報を提供し、関係を強化

打ち合わせ提案

・顧客の課題をヒアリングする定期的な打ち合わせを実施
・顧客との対話を通じて信頼関係を構築
・メールや電話で打ち合わせを打診

リードクオリフィケーション:顧客の選別

リードクオリフィケーションとは、見込み顧客(リード)の購入意欲や適合性を評価し、営業活動の優先順位を決めるプロセスです。リードクオリフィケーションでは、収集した顧客リストやナーチャリングを進めたリードから、優先して営業・商談を進めるべき企業をピックアップしていきます。

上記のように、すべてのリードを同じように扱うのではなく、購入意欲が高いリードを特定することで、営業リソースを重点的に配分できます。

BtoBマーケティング成功に必要な施策・重要事項

BtoBマーケティングの成功には、主に以下のポイントを重視する必要があります。

▼顧客のニーズ(課題や求めている情報)を理解する
▼営業とマーケティング部署の連携を強める
▼顧客管理システムを導入する

ここからは、BtoBマーケティングの実施に必要な施策をそれぞれ解説します。

顧客のニーズ(課題や求めている情報)を理解する

顧客のニーズを理解するには、直接的な対話や市場調査を通じて情報を収集することが重要です。打ち合わせやアンケートを活用して、課題や必要としている情報を具体的に引き出すことが目的です。

顧客との打ち合わせの際、顧客の課題を聞き出すコツは以下の通りです。

オープンな質問を活用
「現在どのような課題を抱えていますか?」など、自由に答えられる質問をすることで、顧客の考えを深く引き出します。

具体的な質問を組み合わせる
「〇〇のプロセスの○○で困っていると思うのですが、いかがですか?」といった具体的な質問で、課題を明確化します。

傾聴を重視
顧客の回答に対して深掘りし、必要に応じてさらに質問を追加します。

営業とマーケティング部署の連携を強める

営業部門とマーケティング部門が連携することで、顧客対応の質と業務効率が向上します。マーケティングが収集した顧客情報を営業に共有することで、リード獲得の経緯(メール流入・資料DLなど)が営業に伝わり、商談成功率が向上します。

また、リードの情報共有がスムーズだと、リード獲得から翌日ほどでアプローチできるようになるので、より効率的な営業が実現します。さらに、重複する作業を減らし、業務全体を効率化することで、リソースの最適化も可能です。

営業部門とマーケティング部門の連携は、主に以下の方法が効果的です。

定期的なミーティングを実施
リードの状況やマーケティング施策の効果を確認し、次のアクションを計画。

共通の目標を設定
部門間で共有できるKPI(例えばリード数や契約率)を設定し、チーム全体で達成を目指す。
目標が明確になることで、部門間の協力が促進される。

顧客管理システムを導入する

顧客管理システム(CRM)を導入することで、顧客情報を一元管理し、顧客がWebサイト内で閲覧したページやメルマガの開封率、資料DLの履歴などを確認できるようになります。営業は、顧客の行動に基づき、効率的にアプローチを行うことができます。

顧客管理やリード分析ができるツールは主に以下の通りです。

顧客関係管理(CRM)
顧客情報を一元管理し、営業やマーケティング活動を効率化する。代表的なツールにはSalesforceやHubSpotがある。

MA(マーケティングオートメーション)ツール
メール配信やリードスコアリングなどを自動化し、マーケティング活動を効率化する。

分析ツール
Google AnalyticsやBIツール(Business Intelligence)を活用して、顧客の行動データやマーケティング活動の成果を分析する。

BtoBマーケティングの成功事例・成功理由

ここからは、実際に行われたBtoBマーケティングにおいて、成功例と成功した理由を解説します。

コンテンツマーケティング(SEO・AIO施策)でリード獲得

業界特化型のホワイトペーパーやブログ記事を作成し、ターゲット層に向けて専門的な情報を発信しました。また、SEOAIOを活用し、検索エンジンでの上位表示を目指しました。

その結果、顧客が求める具体的な情報を提供することで信頼関係を構築し、効率的にリードを獲得することに成功した事例があります。

成功理由
専門性の高い情報を提供し、ターゲット層の課題解決に寄り添うことで、信頼を得ながら効果的にリードを獲得できた点。

ABM(アカウントベースドマーケティング)で契約率向上

ターゲット企業ごとにカスタマイズしたマーケティングアプローチを実施し、提案資料の作成や、顧客ニーズに合わせたイベントの開催を行いました。この施策の目的は、ターゲット企業との関係を深め、契約率向上を目指すことです。

その結果、顧客ごとのニーズに対応したパーソナライズアプローチにより、契約率を大幅に向上させることができた事例があります。

成功理由
顧客情報を一元管理し、営業やマーケティング活動を効率化する。代表的なツールにはSalesforceやHubSpotがある。

ソーシャルメディアで認知拡大

LinkedInで業界ニュースやケーススタディを定期的に発信し、ターゲット層とのエンゲージメントを強化することを目指しました。ブランドの専門性をアピールし、ターゲット層との関係構築が目的の施策です。

その結果、ソーシャルメディアを活用した専門性の高い情報発信により、ターゲット層との信頼構築とブランド認知度の向上を実現した事例があります。

成功理由
ソーシャルメディアを通じて専門性を発信し、ターゲット層とのエンゲージメントを高めることで、認知度向上と顧客との関係構築を成功させた点。

まとめ

BtoBマーケティングは、企業間取引を成功させるための重要な戦略であり、顧客との信頼関係を築くことが鍵となります。実施手順を明確にし、リード獲得から受注までのプロセスを効率化することで、成果を最大化できます。

また、コンテンツマーケティングやABM、ソーシャルメディアなどの施策を適切に組み合わせることで、成功の可能性が高まります。顧客のニーズを理解し、営業とマーケティングの連携を強化することが、競争の激しいBtoB市場での成功を導く重要なポイントです。

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