AWSとは?基本サービスと料金、生成AI活用の最新事情を解説
制作/開発 2026.07.22

「クラウドサービス」という言葉を耳にする機会が増えてきました。しかし名前だけは聞いたことはあるけれど、実際に利用するシーンがあるのかを知らない人も多いはず。
そこで、今回は「クラウドサービス」を提供している、AWS(アマゾンウェブサービス)の概要や料金などをお伝えします。2019年に公開した本記事の内容を、2026年現在のサービス・料金体系にあわせて全面的に刷新しました。ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもAWSとは何?
AWSとはAmazon Web Service(アマゾンウェブサービス)の略で、その名の通りAmazonが提供するサービスです。最先端のクラウド技術をいつでも利用することができるため、近年注目が集まると共に、需要も拡大しています。
サービスは、アナリティクスやコンピュート、ネットワーク・配信など多岐にわたります。2019年当時は125以上とされていたサービス数ですが、2026年現在は240を超えるサービスが提供されており、生成AI関連のサービスも大きく拡充しています。
今回は、わかりやすくインフラで考えてみましょう。
インフラの構築をしたいと思ったら、1から設定するのはとても大変な作業です。構築で数週間かかり、はたまた納品まで数か月というケースもあるでしょう。
しかし、AWSではある程度パッケージが備わっているため、複雑で遅くなってしまいがちな構築リソースの幅を縮めてくれるのです。
AWSのメリットは?料金メリットはある?
AWSを利用するとどういうことが起きるのでしょうか。メリットとあわせてご紹介します。

さまざまなことに対応可能なリソース
たとえば、たったの少しのクリックと、たったの数分間でサーバー台数を増やしたり減らしたりすることができます。また、CPUやメモリの変更はいとも簡単に実現してしまいます。
さらには、稼働していないであろう夜中にサーバーをストップして、コストの削減を図ることも可能です。もし、これを人の力で稼働しようとしたら、当然コストが発生してしまいます。
そのため、容易に変更できるリソースとその分の稼働コストの削減がメリットの1つといえるでしょう。
初期費用はナシ
AWSは、業務系アプリケーションやゲーム系プラットフォームなど、ジャンルに問わられず利用することができます。その上、AWSは初期費用が発生しません。
通常は、様々なジャンルのサービスを活用しようとする際、莫大な初期費用がかかるのが懸念されますが、その心配は無用です。
AWSは従量課金制
AWSは、すべてが無料で利用できるわけではありませんが、使った分だけを支払う従量課金制というメリットがあります。
従量課金制とは、使った分だけ支払うことを表します。つまり、「まったく使わなければ費用を請求されることがない」ということです。
さらに長期契約を結ぶこともなく、煩雑なライセンスを取得することもありませんので、サービスによってはかなりの料金メリットになるでしょう。
また、AWSが独自設計するArmベースのプロセッサ「AWS Graviton」を利用することで、従来のプロセッサと比較して大幅なコストパフォーマンスの向上が見込めます。
同等のスペックのインスタンスと比較して消費電力を最大60%削減できるとされ、最新世代の「Graviton4」は前世代からさらに料金性能が向上しています。EC2やLambda、RDSなど幅広いサービスで対応が進んでおり、コストを抑えたい場合はGraviton系インスタンスの利用をまず検討するのが2026年現在の定石です。
もっとも有名で利用されているAWS
AWSは、たくさんあるサービスの中から、複数のサービスを組み合わせることで、より便利なサービスにすることができます。
たとえば、
- 低コストでなおかつ耐久性のあるウェブホスティングの構築
- ウェブサイトの停止を回避してくれるクラウド
- 動画配信のためのクラウド構築
- 時間や状況で変化する負荷を、自動的に増やしたり減らしたりしてくれるクラウド構築
など、選択肢はさまざまです。
ここでは、AWSの中でも有名・よく利用されているサービスをいくつかご紹介します。

Amazon Simple Storage Service(S3)
Amazon Simple Storage Service(S3)は、AWSの中で、もっとも有名なサービスのうちのひとつです。
このS3は、名前の通りストレージサービス、つまり、クラウト型でデータを格納することができます。S3はただのストレージではなく、オブジェクトストレージサービスがメインで、容量は無制限というメリットがあります。
利用シーンとしては、データのバックアップや、処理前と処理後のファイル保存などが挙げられます。
Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)
EC2は、仮想マシンをクラウド上で動かすためのウェブサービスです。レンタルサーバーをイメージすると解りやすいでしょう。大規模なコーポレートサイトや、ウェブサービスを利用する際に活用されています。
EC2は、専用サーバーのようなものは一切なく、たったの数分でサーバーを構築できてしまうというメリットがあります。
またEC2では、サーバーや台数なども容易に変更することができるため、状況によって変化させることも簡単です。
あるタイミングで、一気にアクセスがあったとしてもサイトを落とすことなく瞬時に対応できるため、人気になっています。
Amazon RDS
Amazon RDSは、データベースの作成や、バックアップ、パッチ適用、冗長化ができます。
またRDSでは、ストレージを変更でき、様々なインスタンスも利用可能です。Amazon Aurora、MySQL、Oracleデータベースなど、使い慣れているであろう6つから選択できます。
Elastic Load Balancing(ELB)
Elastic Load Balancingは、トラフィックやアプリケーションをEC2やIPアドレスなどに、分散させる役割があります。
つまり、負荷分散ができるということです。メンテナンスや突然の障害によって起こりえる負荷を、分離させることもできます。
ELBはスケーラブルで、管理コストもかからないというメリットがあります。
Cloud Watch
Cloud Watchは、セットアップ不要で利用できるフルマネージド運用監視ツールです。
モニタリング、ログの収集、アクションの実行が可能です。
Cloud Watchでアラートを設定すれば、Simple Notification Service(SNS)経由でメールや携帯のSMSへ異常を知らせてくれます。自動で復旧してくれる設定などもできるため、利便性も高めといえるでしょう。
AWS Lambda
AWS Lambdaは、サーバーの管理を一切行うことなくコードを実行できる「サーバーレス」のコンピューティングサービスです。
S3へのファイルアップロードや、API Gatewayへのリクエストなど、特定のイベントをきっかけに処理を実行する仕組みで、リクエスト数とコードの実行時間に応じて課金されます。処理が発生していない間は費用が一切かからないため、アクセスが不定期な処理や、小規模な自動化処理と特に相性がよいサービスです。
毎月100万件のリクエストと40万GB秒のコンピューティング時間までは無料枠として提供されており、小規模な用途であれば無料の範囲内で運用できるケースも少なくありません。
AWS Fargate
AWS Fargateは、コンテナ化されたアプリケーションを、サーバーを意識せずに実行できるサービスです。
Amazon ECSやAmazon EKSと組み合わせて利用し、コンテナに設定したvCPU・メモリ・ストレージの利用量に応じて課金されます。急なアクセス増減が予測しにくいワークロードに向いている一方、常時稼働が前提の安定したワークロードでは、EC2のGravitonインスタンスの方がコストを抑えられる場合もあり、用途に応じた使い分けが重要です。
Amazon Bedrock
Amazon Bedrockは、Anthropic社のClaudeシリーズをはじめとする複数の生成AIモデルを、単一のAPIを通じて利用できるフルマネージドサービスです。
自社でAIモデルを一から構築・運用する必要がなく、チャットボットや文書要約、画像・動画生成など、目的に応じたモデルを選んで組み込むことができます。料金はモデルやプロバイダーによって異なり、入力・出力トークン数に応じた従量課金が基本です。同じプロンプトを繰り返し利用する場合に入力コストを大幅に削減できる「プロンプトキャッシュ」機能も用意されています。
自社サービスへのチャットボット導入や、社内文書の検索・要約機能などを検討している場合、まず候補にあがるサービスの一つです。
AWSは低コストでワードプレスを動かせる
AWSが従量課金制とはいえ、コストが高ければ利用する意味はありません。そこで、サイト制作でよく利用されているワードプレスを例にして見ていきましょう。
ワードプレス内の画像ファイルは、そのままローカルで保存されてしまいます。ですが、プラグインを利用することで、さきほど紹介したS3にアップロードすることが可能です。
つまり、ローカルにデータを保存しないようにしておけば、スケールアウト(システムの処理能力アップ)もたやすくなるでしょう。
また、何かあったときのために、データもそのままバックアップができてしまいます。

利用状況によってはコストが下がることも上がることもありますが、使った分だけ支払うというのはメリット以外のなにものでもありません。
AWSとワードプレスを利用した場合の料金(2026年版試算)
2019年の記事では、当時主流だったt3系インスタンスで試算していましたが、2026年現在は、コストパフォーマンスに優れたArmベースの「Graviton」系インスタンス(t4g等)を選ぶのが基本です。あくまで一例として、東京リージョンでの月額費用をイメージしてみましょう(為替レートや実際の単価は変動するため、必ずAWS公式の料金計算機で最新の数値をご確認ください)。
- EC2では、Gravitonベースのt4g.mediumを選択
- RDSでは、Gravitonベースのdb.t4g.mediumを選択
- ELB(Application Load Balancer)
同スペックのt3系インスタンスと比較すると、Graviton系インスタンスはおおむね1〜2割程度安価な料金設定になっている点が特徴です。加えて、常時稼働ではなくアクセスが不定期なワークロードであれば、EC2の代わりにLambdaやFargateを採用することで、さらにコストを抑えられる可能性があります。
ただし、2024年2月からはパブリックIPv4アドレスの利用に対する課金が新設されるなど、無料だった項目が有料化されるケースも出てきています。正確な費用感を知りたい場合は、AWS公式の料金計算機を使い、最新の条件で試算することをおすすめします。
ちなみに、AWSは条件を満たすことで一定期間無料枠が使えるサービスもあるため、試しに使ってみるのもおすすめです。
また、AWS は使いやすい価格計算機を持っていますので参考にしてみてください。
まとめ
AWSのクラウドサービスは、どんな利用シーンでも大活躍できます。ワードプレスの利用さえも、問題としません。
また、月額制ではなく、利用した分だけ課金されるため、サービスの内容によってはとても便利です。
近年は、サーバーレスのLambda・Fargateや、生成AIサービスのBedrockなど、従来のEC2・RDS中心の構成に加えて選択肢が大きく広がっています。
自社のワークロードの特性(常時稼働か、不定期な処理か、生成AIを組み込みたいかなど)に応じて、最適なサービスを組み合わせることが、コストと利便性を両立させるポイントです。
WEBサービスで何かをしたいという方は、まず、人気のクラウドサービス「AWS」をチェックしてみてはいかがでしょうか。
パンタグラフでは必要に応じて、AWSを含めた最適なサーバーの設計・構築も行っておりますので、お悩みの方は是非一度ご相談ください。
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