GoogleによるAMP優先が終了?詳しく解説!
制作/開発 2021.07.26
Webサイトの表示を高速化するAMP(Accelerated Mobile Pages、アンプ)。ユーザーの体験を向上するためSEOの観点からも注目されていましたが、GoogleはAMPの優遇措置を終了すると発表しています。AMPページはどう扱われるのか、今後、重要となるページエクスペリエンスとは何かについて解説します。
目次
そもそもAMPとは?
AMP(Accelerated Mobile Pages、アンプ)はWebサイトの表示を高速化し、ユーザー体験を向上させるシステムです。Googleが中心になって立ち上げたプロジェクトで生まれ、主にスマートフォンなどのモバイル端末で使用されてきました。
AMPがWebサイトを高速で表示する仕組みは、保存された「キャッシュ」というデータを利用したものです。このキャッシュで表示されるAMPページを利用することで、通常のWebページを読み込むよりも早い表示が可能となります。
AMPについて詳しく知りたい方は「AMPとは?モバイルサイトに導入すれば表示が早くなる!」をご覧ください。
また、AMPがどのように使われていたのかについて知りたい方は、「AMPを実装してみた!導入事例と実装時の注意点をご紹介」、「AMP対応サイト事例紹介!対応前から変わったこととは?」をご覧ください。
GoogleによるAMP優先の終了とは、どういう意味か?
これまで、Googleはユーザーにとって良いコンテンツを表示する方法の一環として、WebページへのAMP導入を勧めていました。
これは、短時間で情報をチェックしたいユーザーが素早くWebサイトを閲覧できるように、また、そのようなユーザーの離脱率を下げるために、高速表示を実現するAMPページが有効だと考えられていたためです。
実際に、これまで、Googleの検索結果ではAMPページが上位に表示される傾向があるといわれており、AMPページが表示される結果には、雷のような「AMPマーク」が付けられていました。
ただし、Googleは「これまでも、AMPが検索結果を決める指標になったことはない」と明示しています。
あくまで、高速で表示してユーザーの利便性を上げることが、結果的に検索結果での上位表示につながっていたのだといえます。
しかし、このたび、Googleは、新たな基準として「ページエクスペリエンス」をもとに検索結果を表示する方針を発表しました。
また、AMPページを表すマークを撤廃するとともに、Googleの検索結果におけるニュースカルーセル、およびGoogleニュースに表示するWebサイトを選ぶ際、AMPページであるかどうかを問わず、すべてのページから選ぶとしています。
高速で表示できるAMPはニュースサイトなどに多く使われていました。
総合すると、「AMPを優先しなくなる」というより「AMPであるかどうかに関わらず、ユーザーにとって便利なページを優先していく」方針だといえるでしょう。
これらの方針は2021年6月中旬より段階的に実施されるとのことです。
AMPページは今後どうなる?
Googleは、今回の変更に関するFAQを公開しています。
こちらによると、AMPページのあるサイトでは、今後もモバイルの検索結果にAMPページが表示されるとのことです。
ただし、トップカルーセルに表示されるためには、新しい条件(Googleニュースのポリシー)が追加されるため注意が必要です。
https://newsinitiative.withgoogle.com/hownewsworks/approach/surfacing-useful-and-relevant-content/
また、Google社は今後もより良いユーザー体験を目指し、AMPプロジェクトへの投資を続けていくとのことです。
Googleの新しい方針「ページエクスペリエンス」とは?
2021年6月から8月末まで、Googleでは段階的に検索結果に「ページエクスペリエンス」を使用すると発表しています。
「ページエクスペリエンス」は、3つの指標を持つCore Web Vitalを含む、いくつかのページエクスペリエンスシグナルを考慮するものです。
ページエクスペリエンスシグナルには、モバイルフレンドリーであるかどうかや、セーフブラウジング、煩わしいインタースティシャルの有無などがあります。
https://developers.google.com/search/docs/advanced/experience/page-experience?hl=ja#signals
Core Web Vitalとは?
ページエクスペンスシグナルに含まれるCore Web Vitalは、3つの指標から成ります。
- Largest Contentful Paint (LCP):読み込みパフォーマンスの尺度。
- 初回入力遅延(FID): インタラクティブ性の尺度。
- Cumulative Layout Shift(CLS): 視覚的安定性の尺度。
現在、Googleが提供する以下のツール「PageSpeed Insights」において、上記の指標を計測することができます。
これらの指標を改善することで、ページエクスペリエンスが向上し、SEOにもいい影響を与えると考えられます。
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