Movable Type(ムーバブルタイプ)とは?WordPressと比較!特徴を解説
制作/開発 2026.07.08

現在、多くのWebサイトがCMS(Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム)を使って作成されています。
CMSとは、初心者でも簡単にWebサイトの記事作成や更新ができるシステムです。日本国内で使用されているCMSのひとつに、MovableType(ムーバブルタイプ)が挙げられます。
この記事では、CMSの検討中の方に向けてMovable TypeのメリットやデメリットをWordPressと比較しながら解説します。
目次
WordPressとMovable Type:主な特徴比較
まず両CMSの主な特徴を一覧で確認しましょう。詳細は以降の各セクションで解説します。
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項目 |
WordPress |
Movable Type |
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ライセンス |
オープンソース・無料(商用利用可) |
商用利用は有償ライセンスが必要 |
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アクセス負荷 |
動的生成のため大量アクセス時は負荷あり (キャッシュプラグインで改善可) |
静的HTML生成のため負荷に強い |
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セキュリティ |
狙われやすいが対策プラグインが豊富 |
クローズドソース。シックス・アパート社が保守 |
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操作性 |
ブロックエディタで直感的に操作可 |
操作は可能だが動作が重くなりやすい |
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拡張性 |
プラグイン・テーマが豊富(無料含む) |
プラグインは少なく有料が多い |
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複数サイト管理 |
マルチサイト機能あり |
1つのDBで複数サイトを管理可 |
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サポート |
コミュニティ・サードパーティ中心 |
シックス・アパート社の公式サポートあり |
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向いているケース |
個人〜中規模・コンテンツ重視 |
大規模・上場企業・セキュリティ重視 |
Movable Type(ムーバブルタイプ)とは?
Movable Type(ムーバブルタイプ)とは、アメリカのソフトウェア企業であるシックス・アパート社が、2001年に開発したCMS (Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム)です。国内導入実績が5万サイト以上あり、多くの企業や組織などで利用されています。

シックス・アパート社の調査(2022年6月時点)では、日経平均株価構成銘柄(225社)の59%、東証プライム上場企業(1,837社)のうち38%、国立大学(87校)の81%に採用されています。最新の採用状況はシックス・アパート社の公式サイトでご確認ください。
Movable Typeは、手軽にWebサイトの制作や管理が可能なため、高度なプログラミング言語などは必要ありません。開発以来、現在までアップデートが続けられており、優れた機能と汎用性の高さを誇ります。
Movable Typeのメリット
Movable Typeは、小規模なビジネスから上場企業のWebサイトまで、国内で高い支持を得ています。ここでは、Movable Typeのメリットを紹介します。
アクセス負荷に強い
Movable Typeの1番のメリットは、サイトへのアクセス負荷に強いことが挙げられます。Movable Typeがアクセス負荷に強い理由は、サイト公開時にスタティック(静的)HTMLを生成するという特徴があるためです。 スタティックHTMLとは、毎回同じ内容がどの条件でも表示されるHTMLページのことです。
WordPressは、サイトへアクセスがあるたびに、データベースからデータを参照して、HTMLを閲覧者ごとにダイナミック(動的)に生成します。その一方で、Movable Typeでは登録した記事を、サイト公開時にスタティックなHTMLファイルとして生成する仕組みです。
スタティックHTMLの利点は、ページの表示速度が早くストレスのない閲覧環境が提供できることです。ページの表示速度は、Googleでの検索結果の順位にも影響する重要な要素です。
また、サイトへのアクセスが増加した場合、WordPressではアクセスがあるたびに、データベースを参照します。それにより、データベースに負荷がかかり、ページの表示時間が長くなったり、ページが表示できなくなることがあります。
Movable Typeは、サイトにアクセスがあっても、データベースを参照することがありません。そのため、データベースが原因でページ表示速度が低下することがありません。アクセスが多いサイトであれば、アクセス集中に強いMovable Typeがおすすめです。
なお、WordPressもWP RocketやW3 Total Cacheなどのキャッシュプラグインを適切に設定することで、静的ファイルに近い高速表示を実現できます。かつてほどMovable Typeとの速度差は大きくありませんが、大規模アクセスへの耐性という点ではMovable Typeの仕組みに優位性があります。
オープンソースではないため、セキュリティ性が高い
WordPressと異なり、Movable Typeはオープンソースソフトウェアではありません。法人で利用するためには、有償のライセンス購入が必要です。そのため、世界のCMSシェア率はかなり低いですが、日本国内では上場企業をはじめとする一定のユーザーがいます。
さらに、CMS自体の保守サポートをシックス・アパート社が責任を持って行っているため、問い合わせ先が明確で安心できるというメリットがあります。
1つのデータベースに複数サイトの構築が可能
Movable Typeは、1つのデータベースに複数サイトの構築が、可能な点がメリットのひとつになります。
1つのデータベースに複数サイトが構築できるMovable Typeであれば、大規模サイトや複数サイトを一括管理できるため、管理の効率化やコスト削減が可能となります。
脆弱性が生じにくい
Movable TypeはWordPressと比較すると、プラグインの数は少なく、有償のプラグインも多くあります。これらのプラグインは、公式プラグインかシックス・アパート社が動作検証したプラグインです。そのため、脆弱性が生じにくいメリットがあります。
Movable Typeのデメリット
ここまでは、Movable Typeのメリットを解説しました。もちろん、Movable Typeにもデメリットはあります。ここでは、Movable Typeのデメリットについて解説します。
CMS自体の動作が重い
Movable Typeは「スタティックHTMLを生成して、サイトを公開する」という仕様のため、Movable Typeの動作自体は重くなりがちです。そのため、記事を作成したり、記事を公開する処理に時間がかかり、ストレスを感じるかもしれません。
これは、Movable Typeの特徴でもあるため、サーバーを増強したとしても劇的な改善はされず、WordPressと比較した場合CMSとしての操作性は劣ります。
商用利用は有償で、カスタマイズにも費用がかかる
Movable Typeは個人利用では無償ですが、商用利用では有償です。また上述したように、プラグインの数が少なく、有料のものがほとんどになります。
そのため、WordPressのように、ニーズに合わせて柔軟にカスタマイズすることができません。カスタマイズの内容によっては、専門の会社に依頼する必要があり費用がかかります。この点を、デメリットと感じることもあるでしょう。
世界で最もシェアが高いCMSはWordPress
現在CMSで、世界一のシェアがあるのはWordPressです。海外の調査サービス「W3Techs」によると、CMSを使用しているWebサイトの中でWordPressは約62〜63%のシェアを占め、引き続き世界最大のシェアを誇っています(2026年6月時点。最新データはW3Techs公式サイトをご確認ください)。

WordPressのメリット
世界トップシェアのCMSであるWordPressが人気な理由は、さまざまなメリットがあるからです。ここでは、WordPressのメリットについて解説します。
無料で利用可能
WordPressの1番のメリットはオープンソースソフトウェア(OSS)、つまり完全無料であることです。さまざまな機能が充実し、かつメンテナンスも常に行われているCMSのライセンス費が、商用利用問わずに無料で利用できるのは驚異的といえるでしょう。
ウェブの文化ともいえるこのオープンソースの理念は、今日の広大なインターネットの世界の構築に多大な影響を与えています。
使いやすい
WordPressの大きな特徴として、使いやすさがあげられます。インストールもスムーズで、初心者でも短時間で導入が可能です。インストール後は、左側のメニューから自由に記事を追加し、かんたんに記事の公開ができます。
プログラミング知識が無い方や初心者でも、使いやすい操作性がWordPressの大きなメリットです。
2023年以降はブロックエディタ(Gutenberg)の成熟により、ドラッグ&ドロップでページを直感的に構築できる操作性がさらに向上しています。
利用者が多い
WordPressは、利用者が多いこともメリットといえます。世界No.1のシェアであるため、利用者のコミュニティが多く存在します。また、マニュアルやTipsを解説したサイトも多く、日本語のリファレンスも豊富に揃っています。
WordPressは、機能拡張可能な無料のプラグインやサイトデザインテンプレートも豊富にあります。そのため、自分のニーズにあったオリジナルサイトが簡単に作成できます。
WordPressのデメリット
世界トップシェアのWordPressにも、さまざまなデメリットが存在します。ここでは、WordPressのデメリットについて解説します。
セキュリティホールが狙われやすい
WordPressは、セキュリティホールが狙われやすいというデメリットがあります。WordPressは上述したように、世界の約3割のウェブサイトで使われ、CMSを使用しているサイトで絞ると約6割が使用しています。そのため、ハッカーやクラッカーの標的にされやすいという一面もあります。
WordPressは、セキュリティホールが発見された際には、セキュリティパッチ(修正プログラム)で対応しています。修正プログラムは、すぐに配布されるため、過度に心配する必要はありません。ただ、第3者が提供するプラグインを使用して機能拡張をしていると、脆弱性のリスクがあるため、そのプラグインが狙われることもあります。心配な方は、プラグインを使用しないか極力信頼性の高いプラグインのみを使用することをお勧めします。
また、WordPressのログインに必要なユーザー名を初期設定のままにしたり、強度の低いパスワードにしたりしていると、ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)によってパスワードを特定されやすく、第3者に不正アクセスされてしまう可能性が高まります。その結果、サイトの内容の書き換え、ウイルスやマルウェアによる被害などの発生につながります。
そのような被害を避けるためには、ログインユーザー名を変更し、強度の高いパスワードを使用するようにしましょう。定期的にパスワードを変更するのはもちろんですが、IPアドレスでアクセス制限をし、ログイン画面のURLを容易に推測できなくなるように変更しておくなどの対策をしておくことをおすすめします。
バージョンアップによってトラブルが発生することがある
WordPressは、頻繁にバージョンアップが行われています。
バージョンアップには、脆弱性対応のアップデートである「マイナーアップデート」と、新機能が追加される「メジャーアップデート」の2種類があります。
メジャーアップデートは4.xなどと、マイナーアップデートは4.9.xなどと数字表記されます。4.9.3から5.0.2に変わるように2番目の数字が繰り上がる場合はメジャーリリース、4.9.1 から4.9.2に変わるように3番目の数字が繰り上がる場合はマイナーリリースです。
マイナーリリースは脆弱性対応になるため、自動アップデートがおすすめです。メジャーアップデートの場合は、機能追加になるため、これまで使用していたプラグインがアップデートにより急に使用できなくなる恐れがあります。そりにより、サイトデザインが崩れたりするなど、予期せぬトラブルが発生してしまうことがあります。
また、メジャーリリース直後は、これまでになかったセキュリティホールが見つかることもあるため、しばらく様子を見てアップデートすることをおすすめします。
WordPressとMovable Type、どちらを選ぶべき?
両CMSの特徴を踏まえた上で、シーン別の選定基準をまとめます。
WordPressが向いているケース
- コストを抑えてサイトを立ち上げたい(個人・中小企業)
- コンテンツマーケティング・ブログ運営を重視したい
- プラグインで柔軟にカスタマイズしたい
- 非エンジニアがCMSを操作する機会が多い
- 導入スピードを重視している
Movable Typeが向いているケース
- 大規模サイトや大量アクセスが見込まれるサイトを運営する
- 金融・医療・官公庁など、セキュリティ要件が厳しい業種のサイト
- 複数のサイトを1つのシステムで一元管理したい
- 公式サポートが提供される保守体制を重視している
- 上場企業・大企業として信頼性の高いシステムを選定したい
どちらのCMSも一長一短があります。サイトの規模・セキュリティ要件・予算・運用体制に合わせて選定することが大切です。
その他の選択肢:ヘッドレスCMSも検討を
近年は「ヘッドレスCMS」と呼ばれるカテゴリも注目されています。microCMSやContentfulなどが代表的で、コンテンツ管理機能とフロントエンドの表示を完全に切り離した構成が特徴です。Next.jsなどのモダンフレームワークとの組み合わせで、高速かつ柔軟なサイト構築が可能です。開発リソースが確保できる場合は選択肢に加えて比較検討してみてください。
Movable TypeとWordPressの比較まとめ
この記事では、日本で人気のCMSであるWordPressとMovable Typeのメリット・デメリットを比較しました。弊社では、コストをかけずに高機能なサイトを作るということであれば、WordPressをおすすめしていますが、セキュリティが心配な企業やアクセス負荷に強いサイトを作りたいという要望であれば、Movable Typeをおすすめすることもあります。
CMSを単純に比較すると、WordPressが良さそうな気になりますが、デメリットも見逃せません。あくまでメリット・デメリットはトレードオフとして、自分のサイト運営において重要視するニーズにマッチするCMSを選ぶようにしましょう。
パンタグラフでは、最適なCMSの選定からCMSを活用したサイトの構築まで、お客さまのニーズに応じたご提案をさせていただいています。お困りのことがありましたら、是非お問い合わせください。
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