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プロトタイプとは? 3つの種類と作成するメリットを解説!

制作/開発 2023.07.10

プロトタイプとは? 3つの種類と作成するメリットを解説!

プロトタイプ(prototype)とは、「試作モデル」の意味です。例えば、新しい製品の開発やゲームなどのソフトウェア開発において、初期段階にプロトタイプを作成します。

また、プロトタイプをもとに操作性、バランス、機能などを確認し、ユーザーからの評価を正式リリース前に反映させる開発手法を「プロトタイピング」と言います。開発途中で確認・修正ができるため、結果的に工程数が減り、問題点を早期に発見できるメリットがあります。
今回は、プロトタイプのメリットや種類などを紹介します。

プロトタイプが必要な理由

現代では、自動車やスマートフォン、アプリなど、多くの製作の場でプロトタイプの作成が行われます。プロトタイプはなぜ必要なのでしょうか?プロトタイプが求められる理由について紹介します。

製品の仕様を完全に伝えることが不可能に近いから

ソフトウェア、アプリ、Webシステムなどの担当者が、デザイナーや開発者にイメージを伝えることは容易ではありません。特に外部委託する場合は、全ての要件を列挙してゴール地点を過不足なく伝えるためには、莫大な労力と時間がかかってしまいます。

また、モノを作るためには、感覚や感性で伝えなければならない部分が多々ありますが、明確に伝えられなければ、違うものができてしまう可能性が高くなってしまいます。何度も修正を繰り返すと、コストや時間が湯水のようにかかってしまいます。

そのため、一度プロトタイプを作ってから機能、デザイン、操作イメージなどを調整していく方が、お互いの要望や改善点が理解しやすく、最終的には工程数を減らすことができます。目指す方向が分かれば、お互いのモチベーションも高く保つことができるでしょう。

ユーザーの声を反映させる必要があるから

ネット社会ではユーザーの声の力が非常に大きいと言えます。サービスを提供するには一方通行では成り立ちません。例えば、リリース予定のアプリの操作性がいいのか、システムは分かりやすいのか、バランスは取れているのか、結果、楽しいのかなど、感性に大きく左右される問題なので、社内だけでは分かりません。

ですから、プロトタイプを使って見込み客(ユーザー)に実際に体験してもらい、声を反映させていく必要があります。ユーザーの声をもとに、改良・修正を加えていくことも非常に重要です。

アプリやWebサイトに限ったことではなく、洗剤などの商品も同様です。実際に使用する主婦層にモニターになってもらい、声を集め、開発に反映させるのが重要です。一昔前のように、CMなどで一方的に宣伝しても、ユーザーがいい物だと勝手に判断してはもらえません。

プロトタイプの3つの種類

プロトタイプには、大きく3つの種類があります。それぞれの種類の概要と用途について解説します。

ファンクショナルプロトタイプ

ファンクショナル(実用的、機能的)なプロトタイプとは、動きのシミュレーションを行うためのものです。例えば、アプリ開発であればユーザーがスクロールしたり、ボタンを押したりした際に正常に動作するかどうかを確認します。
紙設計してテストするペーパープロトタイプツールや、InVisionなどのツールを使います。(InVisionは、最近では下のデザインプロトタイプなどの機能も追加されています)

デザインプロトタイプ

Adobe XDSketchFigmaなどのプロトタイピングツールを使ったリアリティを持たせたプロトタイプです。ファンクショナルプロトタイプに具体的なデザイン、形を加えた試作で、見た目を完成品に近付けたタイプです。

コンテクスチュアルプロトタイプ

コンテクスチュアル(文脈的)なプロトタイプを意味します。製品やサービスの動画(コマーシャル、プロモーション)を作り、ユーザーが実際にそのモノを使うイメージを与えます。
ユーザーに疑似体験をさせることができるので、より具体的な問題、改善点、または反応が見えてきます。
クラウドファンディングでも、この手法で協力を募る方法が多く取られています。

 

プロトタイプを作成するメリット

プロトタイプの制作は、ソフトウェア、アプリなどの開発だけでなく、新しい製品、サービスの提供には欠かせない手法です。企業だけでなく、個人でもプレゼン、自主制作、学校の課題制作などにも使えます。
プロトタイプの具体的なメリットについて、ご紹介します。

製品・サービスの質を高める

例えば、開発中のソフトウェアのプロトタイプを作り、ユーザーに使ってもらうことで、想定していなかった使い方やバグの発見、操作性の問題、不具合などのトラブルを浮き彫りにできます。その修正、改善を繰り返すことで、より品質の高いサービスが提供できます。

最終段階で大きなトラブルが発見された場合、初期段階の設計、システムからのやり直しが必要です。結果、リリースの遅れ、コスト倍増で大打撃です。そういったケースの予防策としても効果的です。

段階的に仕様を固めて開発できる

制作前に仕様を全て固めて開発すると、やり直しが効かない場合が想定できます。例えば、受注側の企業の場合、発注者側がスペシャリストとは限りません。仕様通りだと出来上がりが発注者側のイメージと違うということは往々にしてあることです。

試作の検証、調整を双方で繰り返すことで、ニーズに合った製品・サービスに近付けていくことができます

認識のズレを軽減できる

開発者、デザイナーなど開発メンバーと企画担当者が必ずしても共通の感性を持ち合わせているとは限りません。ずれていることの方が多いでしょう。しかし、イメージを文字化することは非常に難しいといえます。

初期にプロトタイプを作ることで、チーム共通の認識ができ、同じ方向で開発を進めることができます。また、修正・改良も早い段階で行っていけるので、双方に安心感、信頼感が生まれ、モチベーションを維持できます。
一番まずいのは、できあがりが違っていたということです。一からやり直しとなれば、全員のモチベーションを大幅に下げてしまいます。

 

プロトタイプに似た試作手法3選

新規事業で失敗しないようにするためには、プロトタイピングという手法を全員が理解し、立場を超えて改善点を早期に発見しフィードバックをしていくことが必要です。ただ、全てにおいてプロトタイプを制作すると、開発部門に大きな負担をかけてしまうのは否定できません。
そこで最後に、プロトタイプと似た試作手法を3つご紹介します。プロトタイプと組み合わせて、効率良く開発を進めていきましょう。

スケッチ

スケッチは、紙に手書きで絵を描いていく手法です。文字よりもラフ画の方が伝わりやすくアイデア整理にも便利な方法です。

ワイヤーフレーム

サイトやアプリなどのレイアウトを作ります。「広告はここに入れて、マイページはここに入れる」といったように、ビューとビューの関係などを設計します。外注する際も、ワイヤーフレームがあれば言葉より簡単に伝えることができます。デザインプロトタイプよりも容易に作れるので、時間・コストを削減できます。

カンプ・モックアップ

カンプはワイヤーフレームに色や画像の指定を行ったものです。最終的なイメージの共有にも活用され、全ページを作るではなく、代表的な部分だけ作ります。Webサイトにおいては、モックアップとほぼ同様の意味です。

モックは、訳すると「模型」の意味です。外観デザインの検討段階で作られます。店頭に並べられている大型模型や、スマホショップに置かれているモバイルも外観と重量が本物と同じに作られているモックアップです。ワイヤーフレームよりユーザーに分かりやすく、プロトタイプよりもコストを抑え短時間で制作できます。

 

おわりに

プロトタイプを作成することの重要性はご理解いただけたでしょうか。ペルソナに合ったユーザーからの意見を上手く製品・サービスに反映させていくかが、これからのビジネスの成功には欠かせないことは間違いありません。

新規事業成功のためにも、プロトタイプを活用して1人でも多くの人の意見を取り入れてみてはいかがでしょうか。

プロトタイプの作成に関してご相談、ご質問がある方は、お気軽に以下のボタンよりお問い合わせください。

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