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ヒューリスティックとは?種類やマーケティング活用事例を解説

マーケティング 2022.01.31

ヒューリスティックとは?種類やマーケティング活用事例を解説

近年、マーケティングで活用されている法則「ヒューリスティック」をご存知ですか?消費者の思考方法の法則を理解しておくことで、マーケティングにも生かすことができるでしょう。今回はヒューリスティックについて解説します。マーケティングへの活用事例も併せてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

ヒューリスティック(heuristic)とは何?

ヒューリスティック(heuristic)とは、経験や先入観で直感的に答えを出す思考方法です。同義語として「経験則」があります。「アメリカ人だから英語が話せるはずだ」と思い込んでしまった経験はありませんか?これがヒューリスティックです。私たちは、生活を送る上でヒューリスティックによる無意識の判断を何度も行っています。

メリット

ヒューリスティックのメリットは、生活を送る上で脳の負担を抑えられる点です。人間は1日に約35,000回も決断していると言われており、全ての事象を合理的に判断できません。そのため、重要性が低いものは経験や先入観で直感的に答えを出していくのです。また、直観による判断で瞬時に答えが出せることもメリットです。

デメリット

ヒューリスティックのデメリットは、経験や先入観で答えを出していくため、偏った判断をする恐れがある点です。経験や先入観で正解を錯覚する場合もあるため注意しなければいけません。

補足:ヒューリスティック分析とは

ヒューリスティック分析と呼ばれるサイトやアプリの評価方法が存在します。サイトやアプリの評価では、データが用いられることが多いですが、データからは見えない問題点も存在します。「サイト内容がユーザーの望んでいるものになっているか」「ユーザーが望む導線に辿り着けるようなサイト構造になっているか」など、これらを経験則で評価していくのがヒューリスティック分析です。ヒューリスティック分析について詳しく知りたい方は、「ヒューリスティック分析によるウェブユーザビリティ分析の進め方」の記事を併せてご覧ください。

 

ヒューリスティックとバイアスの違い

ヒューリスティックと間違われやすい言葉として「バイアス」があります。よく間違われやすいので、それぞれの違いについて理解しておきましょう。

バイアスとは

バイアスとは「偏向」「先入観」「データの偏り」を意味しています。先入観や経験則で物事を判断した結果、偏りが出て認識に歪みが生じ、判断を誤ることをいいます。判断ミスの原因としてバイアスが使用される機会が多いです。そのため、物事を判断する上でバイアスが生じるという認識を持ったり、バイアスが生じにくい環境を作ったりすることが大切です。

バイアスの種類

バイアスにはさまざまな種類があります。その中でも、代表的なバイアスをご紹介します。

  • ハロー効果

特定のものに対する評価が、全く因果関係を持たないものの評価に影響を与える

例:人気有名人をTVCMに起用しているから信頼性が高いと錯覚する

  • バンドワゴン効果

大勢の人が選択しているから、正解であると思い込んでしまう

例:SNSで「いいね」が多いから、素敵な商品であるに違いないと錯覚する

  • 確証バイアス

自分を正当化するために都合が良い情報を収集する

例:占いの結果で満足ができる情報ばかりを収集して歪んでしまう

ヒューリスティックとは親子関係

ヒューリスティックとバイアスは間違われやすいですが、親子関係であることを理解しておくと覚えやすいです。

  • ヒューリスティック

経験や先入観で直感的に答えを出す思考の法則

  • バイアス

ヒューリスティックで物事を判断していく中で起こるミス

 

ヒューリスティックの種類

ヒューリスティックは5種類に分類できます。ここでは、マーケティングの活用事例を踏まえながら、各ヒューリスティックの特徴を解説します。

1.代表性ヒューリスティック

代表性ヒューリスティックは、人々が抱く代表的・典型的なイメージを判断や意思決定に利用することをいいます。

[例]

芸能人を起用してテレビCMを流せる企業の商品であれば「安全」に違いない。

⇒信頼性を訴求するために活用されることが多い

2.利用可能性ヒューリスティック

利用可能性ヒューリスティックは、印象に残っている記憶を基準に判断することをいいます。想起容易性(記憶時にインパクトが大きかった)や検索要因性(簡単に思い出せるもの)が深く関与しています。

[例]

今日はラーメンを食べたいから、先日情報サイトで見た、口コミが良い人気のラーメン屋に行こうと思う

⇒消費者の行動を予測(情報サイトで、口コミが良い店舗を探す)する

3.係留と調整ヒューリスティック

係留と調整ヒューリスティックとは、最初に与えられた情報を基準に物事を評価することをいいます。最初に見た情報により、次に見た情報の印象が大きく変わります。

[例]

350円の牛丼を販売している牛丼屋で500円の豚丼を見たら高いなと躊躇してしまう。

700円のカツ丼を販売しているカツ屋で500円の豚丼を見たら安いなと感じる。

⇒最初に見た商品の価格で次の商品の価格が変わる心理を活かす

4.感情ヒューリスティック

感情ヒューリスティックは、感情的な要素で意思決定することをいいます。2002年に心理学者Paul Slovicにより提唱されました。好ましい感情を抱いているときは、メリットが多くてリスクは少ないと考えます。一方で、好ましくない勘定を抱いているときは、メリットは少なくリスクが多いと考えてしまうのです。

[例]

大好きな芸能人が愛用している化粧品を使用してみたいと思う。

悪いことをしている芸能人だと知ったから、化粧品も信頼はできない。

⇒ターゲットが好きな芸能人を起用して、商品購買促進につなげる

5.シミュレーション・ヒューリスティック

シミュレーション・ヒューリスティックとは、経験や先入観からシナリオを作成していき、結果を推定することをいいます。将来の予測や因果推論・反実仮想に使用されます。

[例]

顔にシミがあるけれど、高い化粧品を購入しても消えることはなかったから、どの化粧品も同じだ。

⇒消費者目線で共感できるストーリーを作ることで、消費者との距離を縮められる

 

ヒューリスティックをマーケティングに活かそう

今回はヒューリスティックについて解説しました。ヒューリスティックは、私たちが日常生活を送る上で無意識に行っている判断の法則です。この法則を理解することにより、相手の判断を歪ませて誘導させることができます

パンタグラフでは、ユーザビリティのスペシャリストによるヒューリスティック分析サービスを提供しています。ユーザビリティ上の問題発見と改善提案により、ウェブユーザビリティの向上をサポートいたします。どうぞお気軽にお問い合わせください。

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