CTR(クリック率)とは?簡単な算出方法や改善方法を解説!

マーケティング 2024.07.26

CTR(クリック率)とは、検索結果や広告の表示回数に対してユーザーにクリックされた割合のことです。CTRを確認することでABテストの効果や費用対効果、リライトの基準などを数値で明確に知ることができます。そのため、CTRはSEO、広告デザインにおいて重要な指標であるといえます。

この記事ではCTRの簡単な算出方法やCTRが高いことのメリット、CTRを向上させる改善方法をわかりやすく説明します。

 

CTR(クリック率)とは?

CTRとは、「Click Through Rate」の略称です。コンテンツや広告がユーザーに表示された回数のうち、ユーザーがクリックした割合を表します。

クリック率やクリックスルー率とも呼ばれ、CTRが高いほどSEOや広告の効果が高いといえます。CTRはリード獲得や集客にかかわる部分でもあるため、CTRを分析してコンテンツや広告がユーザーに対して効果的に訴求できているかを確認し、改善していくことが大切です。


 

CTRを把握するメリット

CTRを把握するメリットは、主に以下の4つです。

  • 費用対効果を把握することができる
  • サイトへの流入数を知ることができる
  • SEO対策の指標になる
  • リード獲得やCTA(Call To Action:行動喚起)に記事・広告の効果が現れているかを知ることができる

CTRを把握してコンテンツや広告デザインの改善に役立てることは、費用を抑えてSEOや広告の効果を上げる鍵だといえます。

また、CTRは実際にサイトへ流入した訪問者数を意味します。検索結果や広告からサイトに訪れた人数が把握できるため、CTRを知ることで、どれだけの訪問者がサイトに流入したかが分かります。

検索エンジンはCTRが高いコンテンツをユーザーにとって価値があると判断するため、CTRを高めると検索順位が上がりやすいというメリットがあります。さらに、検索順位の向上に伴い、CTRも向上します。そのため、CTRを把握して改善することは、検索順位の上昇、表示回数と訪問者数の増加に繋がります。

CTRを把握することで、リード獲得やCTAに記事・広告の効果が現れているかを知ることができるのは、CTRがユーザーの関心度と行動を直接反映するためです。高いCTRは、コンテンツや広告がターゲットに適していることを示し、効果的なリード獲得とCTAの成功を確認する手段となります。したがって、CTRの把握と改善は、全体的なマーケティング戦略の成功に不可欠です。

 

CTRの算出方法

CTRの算出方法は以下の式で表すことができます。

クリック回数 ÷ 表示回数 ×100

上記の式で算出した数字に%をつけたものがCTRとなります。例えば、クリック数が20回・表示回数が800回の場合のCTRは以下のように求めます。

20(回)÷800(回)×100=2.5(%)

クリック数が20回・表示回数が800回のとき、CTRは2.5%です。コンテンツや広告が表示されるたびに、平均して2.5%の確率でクリックされることを意味しています。

 

SEOにおけるCTR

SEOにおけるCTRとは、検索結果が表示されたときに、ユーザーがどのページをクリックしたのかを示す割合です。SEOのCTRは検索結果の順位により変動します。

SEOについて詳しく知りたい人は、「SEOとは?初心者にわかりやすく解説!検索順位が上がる仕組みと対策法」をご覧ください。

 

SEOにおける平均CTR

SEOにおける平均CTRは検索順位ごとに異なり、検索結果の1位が39.8%、2位が18.7%、3位が10.2%といわれています。検索順位が下がるほどCTRも低くなっていき、10位だと平均CTRは2%未満になります。同じ検索結果の1ページ目に表示されたとしても1位と10位ではCTRに大きな差が出ることを表しています。

SEOにおける平均CTRは業界によって変わることはありません。そのため、SEO対策を実施して検索順位を上げることが重要です。

なお、スニペットの場合、検索結果の1位のCTRは42.9%、2位は27.4%となります。スニペットについて詳しくは「スニペットとは?SEO効果や種類、表示方法をわかりやすく解説」をご覧ください。

SEOにおける自社CTRの確認方法

SEOの観点で自社のCTRを確認したいときは、Googleサーチコンソール内の「検索パフォーマンス」で調べることができます

サーチコンソールへのログイン後、以下のように検索パフォーマンスのデフォルト画面でCTRを確認することができます。

 

同じ画面で、合計クリック数や合計表示回数、平均掲載順位も同時に確認できます。また、フィルターを活用することで、指定した期間のCTRのみを表示したり、検索クエリ(ユーザーが実際に検索した単語や単語の組み合わせ)やページごとのCTRを見たりするなど、限定することも可能です。

この検索パフォーマンスを利用するにはサーチコンソールへの登録、ログインが必要です。Googleサーチコンソールの設定や機能について知りたい方は、「Googleサーチコンソールの使い方・設定を初心者に分かりやすく解説!」をご覧ください。

 

SEOにおけるCTR改善方法

SEOにおけるCTR改善方法は以下の4つです。

  • ユーザーニーズに合った記事の作成をする
  • リライトをする
  • URLを最適化する
  • YMYLとE-E-A-Tに留意する

それぞれ詳しく解説します。

ユーザーニーズに合った記事の作成をする

CTRを改善するために、ユーザーニーズに合った記事を作成しましょう。そのためには、まずはペルソナ(商品やサービスの典型的なユーザー像)を設定することが大切です。ペルソナを設定することで、どのようなユーザーに記事を届けたいのかを明確にすることができます。ペルソナについて詳しくは「ペルソナ設定のやり方決定版!項目から設定手順まで解説」をご覧ください。

次に、サーチコンソールなどのツールを用いて、ユーザーニーズの高い検索キーワードを選定しましょう。ユーザーニーズの高いキーワードはなるべくタイトルや見出しに入れるようにします。ただし、キーワードを入れすぎてタイトルが読みづらくならないように注意が必要です。

コンテンツの作り方も工夫しましょう。ユーザーの離脱を防ぐため、結論は記事上部に記載するのがおすすめです。タイトルと内容が乖離した記事を作らないことや、適切なメタディスクリプションを設定することも重要です。

 

リライトをする

リライトをすることも、CTR改善方法として有効です。内容が古くなった記事や公開から時間が経って伸び悩んでいる記事をリライ(書き直し) することで、検索順位やPVの向上、ひいてはCTRの増加が見込めます。

リライトをするときには、ユーザーニーズの高いキーワードがタイトルに含まれているかに留意しましょう。

リライトについてさらに詳しく知りたい方は、「リライトとは?意味・SEO効果を高める記事改善の方法を解説」をご覧ください。

 

URLを最適化する

URLを最適化して、記事内容に即したURLにするとCTRが上昇しやすいです。例えば、CTRについての記事を作成するときは、スラッグ(URLの一部分)に「ctr」の文字を入れます。記事内容がURLだけで理解・推測できるようになるため、記事を開いてもらいやすくなります。また、クローラーの記事巡回も容易になるため、クローラビリティの向上にもつながります。

 

YMYLとE-E-A-Tに留意する

CTRを改善するために、YMYLとE-E-A-Tに留意しましょう。YMYL領域とは、「健康・医療」「金融」「ショッピング」「宗教・人種」「時事」「法律」などです。誤った情報や誤解を与える情報を公開すると、人々に大きな影響を与えかねないため注意が必要です。

Googleは、検索品質評価ガイドラインの項目の一つ(Page Quality Rating Guideline)としてYMYLを記載し、YMYL領域に該当するコンテンツにおいて評価基準を厳しく設けています。そのため、YMYLに関するコンテンツは検索順位が変動しやすいです。

また、YMYL領域の記事は、正確で信頼性の高い記事が上位になります。そのため、専門家の監修の旨を記載するなどして、E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)が担保されていることを証明する必要があります。

YMYL、E-E-A-Tについて詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
◆YMYLとは?該当ジャンルや効果的なSEO対策方法を解説
◆E-E-A-Tとは?意味を理解したうえでSEOで検索上位に載る記事を書こう!

 

広告におけるCTR

広告におけるCTRとは、広告が表示された回数のうち、ユーザーがどれだけクリックしたかを示す割合です。広告の平均CTRは、広告の種類によって異なります。

広告の種類ごとの平均CTRや、自社の広告のCTRの確認方法を把握して、記事の改善に役立てましょう。それぞれ詳しく解説します。

 

広告における平均CTR

広告の種類によって平均CTRは異なります。ディスプレイ広告における平均CTRは0.46%、リスティング広告の平均CTRは6.11%といわれています。ディスプレイ広告よりもリスティング広告のCTRが高い理由は、リスティング広告はターゲットに合わせて表示できるからです。

業界やジャンルによって広告の平均CTRは異なり、旅行や自動車、エンターテイメントの分野のCTRが高い傾向にあります。

 

自社広告のCTRの確認方法

自社広告のCTRを確認するには、Google広告の「事前定義レポート」を活用しましょう。事前定義レポートはGoogle広告アカウントを新規作成、またはログインすることで閲覧できます。

具体的には以下のように確認します。

  1. 管理画面で、「レポート」をクリックします。
  2. 「事前定義レポート」をクリックします。事前定義レポートでは、地域や期間など、確認したい指標をカスタマイズすることができます。

  3. 以下のようなレポートでCTRを確認できます。

広告におけるCTR改善方法

広告におけるCTR改善方法には以下の3つがあります。

  • LPの最適化
  • 再度ターゲティングを行う
  • ABテストを行う

それぞれ詳しく解説します。

 

LPの最適化

広告のCTRを改善するために、LP(ランディングページ:検索結果や広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページ)を最適化しましょう。

リスティング広告のタイトル・文章やディスプレイ広告の画像イメージと、LPのコンテンツが乖離しないようにするのがポイントです。広告とLPの内容が乖離しているとユーザーに不信感を与え、離脱につながってしまいます。さらに、Googleに広告の品質スコアが低いと判断され、広告が反映されなくなる可能性があります。

広告文に過剰な表現を使わないことも大切です。ユーザーニーズやキーワードを意識しすぎるあまり、広告とLPの実態がかけ離れていないか注意しましょう。

 

再度ターゲティングを行う

再度ターゲティングを行うことも、CTRの改善に有効です。広告のターゲット層が広すぎるとターゲットではない人にも広告が表示されるため、CTRが上がらず、費用対効果も下がってしまいます。

リスティング広告・ディスプレイ広告ともに年齢、性別、地域、デバイスなど細かく表示設定をすることができます。ターゲットを絞り、ピンポイントに広告を表示することでCTRの向上が望めます。

 

ABテストを行う

ABテストで効果的な広告を選別していきましょう。ABテストとは2つ以上の広告クリエイティブを作成し、最も成果の高い広告クリエイティブを明らかにする方法です。広告クリエイティブとは、バナー画像や動画、テキストなどの広告用に作成した素材・成果物のことです。

正確に比較するために、ABテストをする際にはすべての広告を同条件で掲出することが必要です。また、最も成果の高い広告クリエイティブを探るために、ABテストは一度ではなく、複数回行ってブラッシュアップしていきましょう。

ABテストではCTRに限らず、CVR(コンバージョン率:ユーザーが自社で設定した最終的な目標を達成した割合)などの指標もテストできます。CTRのみにとらわれず、その先のアクションを意識してテスト結果を分析しましょう。

CTRを指標にして集客アップを目指そう

CTRについて、簡単な算出方法や改善方法を解説しました。CTRを確認・改善することで、検索順位やPV数、CVRなどの上昇が期待できます。CTRを指標にして集客アップを目指しましょう。

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