【デジタルマーケティングの戦略】立案のしかたと効果測定方法を解説
マーケティング 2021.07.19
企業のマーケティング戦略において、欠かせないデジタルマーケティング。この記事では、デジタルマーケティングの重要性から、戦略の立て方、事例まで幅広くご紹介します。これからデジタルマーケティング戦略を立案しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
デジタルマーケティングとは?戦略が必要な理由
デジタルマーケティングとは、さまざまなデジタル機器、デジタル施策を用いるーケティング手法の総称です。
Web広告や、メールマガジン、オウンドメディア、SNSなど、さまざまな手法があります。
デジタルマーケティングは、スマートフォンなどのモバイル端末や、スマートデバイス、IoTなどの普及により、ますます注目を集めています。
デジタルマーケティングについて、詳しくは「デジタルマーケティングとは?方法やメリット、Webマーケティングとの違い」をご覧ください。
また、デジタルマーケティングには、「効果を簡単に測定・分析できる」というメリットがあります。
Webサイトのアクセス解析について、詳しくは、「Webサイトのアクセス解析を解説!目標・分かること・使うべき無料ツールは?」をご覧ください。
デジタルマーケティングには、さまざまな手法があり便利な反面、効果的な手法を選び、実施して、目標の下できちんと効果測定をしなければ、商品やサービスの売上につながりません。
このため、デジタルマーケティング戦略が必要だといえます。
デジタルマーケティング戦略の立て方とは?
ここでは、デジタルマーケティングの戦略の立て方や、主な手法について解説します。
デジタルマーケティングのKGI、KPI
デジタルマーケティングでは、マーケティング施策全般を通じて目指す売り上げの向上や契約数の増加などのほかに、マーケティング手法ごとのKPIを定めることが必要です。
例えば、メールマーケティングなら開封数(率)やリンクのクリック数(率)、SEOなら検索からのユーザー流入数、SNSマーケティングならフォロー数などがKPIとなるでしょう。
ただし、デジタルマーケティングでは、効果が出るまでに多少の時間がかかる場合があります。例えば、SNSマーケティングを始めても、ユーザーにフォローされ、信頼関係ができるまでは、KPI、KGIにつながらないことも考えられます。また、SEOでは、検索結果の上位に表示されるまでに、公開から3か月程度を要すると考えられます。必要な期間を確保したうえで、達成目標となる時期を決めておきましょう。
STP分析で企業の強みを知る
STP分析とは、マーケティング戦略を決める際の基本的なフレームワークで、それぞれ、セグメンテーション(市場の細分化)、ターゲティング(ターゲットにする市場)、ポジショニング(自社、商品やサービスの立ち位置)の頭文字を取っています。
後ほど紹介するように、デジタルマーケティングにはさまざまな手法があります。そのため、STPなどの分析を通じ、自社の商品やサービスにはどの手法・チャネルが合っているのかを考慮する必要があります。
例えば、インテリアやファッションなどビジュアルイメージの重要な分野で、ターゲットが20~30代の女性の場合、InstagramでのSNSマーケティングが向いているでしょう。
まず、セグメンテーションとして、市場にいる人々をグループに分けていきます。細分化する要素として、年齢、性別、居住地、職業、家族構成、ライフスタイルなどが挙げられます。
次に、ターゲティングを行います。上記で分けた市場の中で、自社の商品やサービスのターゲットとなるような市場を選びます。このとき、市場のボリュームや競合他社を考慮し、十分に成果を出せそうな市場を選びます。例えば、首都圏に住む30代で一人暮らしの働く女性、などです。
最後に、ポジショニングとして、自社がどのような立ち位置で商品やサービスを売っていくかを明らかにします。このとき、立ち位置を決めるための軸を2つ用意すると良いとされています。例えば、「機能性重視と外見の良さ重視」という軸なら外見重視で、かつ、「リーズナブルな量産品か、値段の高い一点ものか」の軸では一点もの、などと、売り出す際の立ち位置を定めます。
カスタマージャーニーマップとペルソナ
効率的なデジタルマーケティングを行うためには、ユーザーが商品やサービスを知り、興味を持ち、購入に至るまでの一連の施策を整えることが重要です。デジタルマーケティングの施策のみ、または他のマーケティング手段と組み合わせるために、まずはユーザーの性質や行動をモデル化するといいでしょう。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスを認知し、実際に購入に至るまでのプロセスをジャーニーマップ(旅の地図)に例えた用語です。例えば、SNS広告でその商品の存在を知り、レビューサイトを見て類似商品と比較し、ECサイトで購買するといった流れです。
カスタマージャーニーマップについて、詳しくは、「カスタマージャーニーマップはなぜ重要なのか?メリットや作り方の注意点を解説」、「リテンションの意味とは?経営者が知っておきたいマーケティング用語」をご覧ください。
なお、ペルソナとは、その商品やサービスでターゲットにしたい人物像を具体的に練り上げ、架空の人物プロフィールにまとめたものです。
ペルソナについて、詳しくは、「ペルソナ設定の方法を知ればマーケティングのやり方が変わる!」、「【実案件で学ぶ】ターゲットに深く刺さるペルソナの作り方と事例」をご覧ください。
カスタマージャーニーマップやペルソナから、必要なデジタルマーケティング施策が見えてくるでしょう。これらに関わるデジタルマーケティングの手法については、以下でご紹介します。
デジタルマーケティングの手法とチャネル
デジタルマーケティングの手法には、さまざまなものがあります。
- メールマーケティング、メールマガジン(メルマガ)
- プッシュ通知
- ブログ、オウンドメディア
- SEO
- ホワイトペーパー
- SNS
- 広告 など
詳しくは「デジタルマーケティングとは?方法やメリット、Webマーケティングとの違い」をご覧ください。
※URL未作成
このような施策から、ペルソナや企業のSTPに合ったものを選択し、カスタマージャーニーマップに落とし込む必要があります。
また、デジタルマーケティングのさまざまな手法を使い分けることは、担当者にとって負担になる場合もあります。そこで、マーケティングオートメーション(MA)ツールを使用することもおすすめです。
詳しくは、「マーケティングオートメーション(MA)とは何か?具体的な機能と活用方法」、「BtoBの中小企業がマーケティングオートメーション(MA)を導入すべき3つの理由」をご覧ください。
デジタルマーケティングの効果測定
デジタルマーケティングの効果測定は、Googleアナリティクスなどのツールを用いて行います。
例えば、ECサイトでの商品購入を目標とする場合、各チャネルからECサイトへの流入を計測できるように設定するなど、効果測定を前提とした施策が必要です。
Webサイトのアクセス解析について、詳しくは、「Webサイトのアクセス解析を解説!目標・分かること・使うべき無料ツールは?」をご覧ください。
効果測定では、WebサイトのPV(ページビュー)やアクセスしたユーザー数といったKPIのみを測定しても不十分です。認知度の向上を目標としている場合であれば構いませんが、KGIとする商品やサービスの購入、企業の窓口へのお問い合わせや契約などにつながっているかどうかを分析することが望ましいでしょう。
デジタルマーケティングでは、効果測定の結果に基づき、PDCAを回すことが重要です。効果の出ていない施策があれば、原因や内容、ユーザーの行動などを分析し、より効果的な施策を行いましょう。
デジタルマーケティングの事例
ここでは、成功を収めるデジタルマーケティングの事例を、3つご紹介します。
なお、このほかの事例は、「オウンドメディアを活用した国内コンテンツマーケティング成功事例6選!成果を出している企業の共通点とは?【2018年 最新版】」、「良質な投稿コンテンツがエンゲージメントの効果を高める!真似したい企業のSNS運用事例5選」をご覧ください。
デジタルマーケティング事例①ユニクロ
アパレルブランドの「ユニクロ」では、アプリを利用したBtoCのデジタルマーケティングで注目を集めています。
Apple Store
Google Play
店舗での買い物に役立つ機能や、オンラインショップなどの機能を含めることで、単なるデジタル化や「OtoO(Online to Offline)」に留まらないデジタルマーケティング事例となっています。
また、アプリをインストールすることにより、プッシュ通知や会員カードとしての利用法など、デジタルマーケティング施策が広がることにつながります。
デジタルマーケティング事例②LIG
Web制作などを行う株式会社LIGでは、オウンドメディアを運営しています。
さまざまな技術・ツールや働き方、IT用語説明などのコンテンツで、潜在顧客にアピールします。
また、オウンドメディアのコンテンツ自体が、制作事例としても活用できるでしょう。
デジタルマーケティング事例③Udemy
さまざまなオンライン講座が受講できる学習サービス「Udemy」では、Web広告、コンテンツマーケティング、プッシュ通知などのデジタルマーケティング施策でユーザーを集めています。
BtoCでは、ビジネスやプログラミングの知識を得たい社会人をターゲットに、用語解説やハウツー系のコンテンツSEOを実施。ターゲットの興味に合ったオンライン講座の受講へとつなげています。
また、企業の人事部、人材育成担当者をターゲットとしたBtoBのデジタルマーケティング施策も行っています。実際の導入事例を掲載することで、検討段階のユーザーに訴求するコンテンツとなっています。
パンタグラフでは、デジタルマーケティングの無料相談を行っております。ご興味のある方は、記事下のボタンよりお気軽にお問い合わせください。
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